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2012/05 Osprey

Osprey

12年5月 ミサゴ

ミサゴは、ロッキー周辺では5月上旬に飛来する。自分が育った周辺、あるいは前年繁殖した場所に戻る。ちょうど緑が芽吹き始めるころでもあり、春の到来という感じだ。飛来すると、営巣場所を確保し、巣材を運ぶ。

営巣場所はいろいろだが、基本的には折れた枯れ木などの頂部に巣をかける。モンタナの平野部では、人工の営巣場所の方が目立つ。電柱のような柱の上に、プラットホームを置いたものだが、当然野鳥写真家からは人気がない。ミサゴとしては、天敵の動物が近づけない形状ならば、詳細はこだわらないようだ。この手の巣は人家の庭先や、道路わきにもたくさんある。

今回見つけたのは突出した岩の上にかけられた巣で、なかなか絵になる。地形的に近づけないが、写真家ご用達と言っていい巣だ。

しばらく観察していると、まだ卵はない。雌がずっと巣にいて、雄が漁に出かける。雄が貢物の魚を運んでくれば、交尾が見られるかもしれない。雄は時々巣の近くまで戻って来るが、餌はない。たぶん、だから巣には降りないで、再び漁に出かける。僕は雌にピントを合わせ、フォーカスをマニュアルにして雄を待ち続けた。

最後に巣を出てから、1時間40分後、雄は巣に飛来し、すぐさま雌の背中に乗った。バランスを保つために、ずっと翼を羽ばたいている。貢物の魚はなかったから、ただ乗りである。

それは写真の絵柄としては珍しいものではないが、情景としてはなかなか美しいものだった。二羽の雌雄が、ある種の意気込みを持って繁殖をスタートさせているように見受けられたのだ。もちろん、僕の勝手な解釈だということはわかっている。野生動物が、交尾という行動と繁殖を関連付けて考えていないということも知っている。だが、彼らが新しい季節の流れに衝き動かされ、それに従い、満ち足りていたのは確かだと思う。